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池田誠の「今週の逸品」26 ~「俺の藤井」2014 スターダスト女性アイドルピンク集合サイン入り生写真 

今回の逸品は2014年「俺の藤井」で手に入れたピンク集合サイン入り生写真だ。

 

「俺の藤井」は芸能事務所スターダストプロの女性アイドルが集結するイベントで、2014年から2017年に開催されており、ここでグループを越えた組み合わせの生写真が売られていた。日ごろからももクロあーりん推しの自分だが、あーりんはじめピンクを着る子たちのサイン入り集合写真は何ともいえない高揚感を与えてくれた。今回はこのピンク大集合を見ながらアイドルの成長と卒業に思いをはせる一品である。

さて、先日(2023年1月)スターダストプラネットのフェスに行ってきた。スターダストプラネットはスターダストプロの女性アイドル部門のこと。このフェスは所属グループの集結する年一度の恒例イベントで、「俺の藤井」の後継企画とも言えそうだ。これが3度目の開催となる。出演はももいろクローバーZ、私立恵比寿中学、TEAM SHACHI、超ときめき♡宣伝部、アメフラッシ、いきなり東北産、Ukka、クラウンポップ、B.O.L.T、ばってん少女隊。

最近はコロナ禍での延期もあり、前回からやや間の空いた開催となった。スタプラ全体を見渡すのも久しぶり、のこのこ行ってみてびっくりした。いちじるしい成長ぶりなのである。

無論ももクロはじめいろいろなメンバーは前から凄いのだが、自分がいちばんたまげたのは、ばってん少女隊の成長ぶりだった。恥ずかしながら認識が遅く、ついこのあいだまで「持ち歌3曲しかありません」とか言ってたような気がするが、思えばそれは2016年正月のこと。もう7年の月日が経っているのである。確か同じ時期にときめき宣伝部が結成され、他の子たちはおおむね3Bジュニアといってまだグループ分けされず活動していた。それが今やアメフラッシの完成度といい、ばってん少女隊の余裕といい、隔世の感がある。

そういえばあの頃はみんな十代だった。今回の逸品の写真が撮られた2013年、ももクロの最年長れにちゃん(高城れに)が「わたしもう二十歳だよ~」と言ってたくらいで、20歳はひとつの壁だと思われていた。今やメンバーの約半数が二十代。若さに頼らない新たなアイドルたちが活躍しているのだ。

そんなわけで成長いちじるしい彼女たちを目の当たりにし、ひとしきりしみじみして引っ張り出したのが今回のこの1枚だ。2014年初頭、群馬県グリーンドーム前橋で開催されたイベント「俺の藤井」で売り出されたもの。なお、このフェスで発売された生写真は全51種。ライブ同様1セット5枚入り1000円、サイン入り写真の出現率はおおむね5セットに1枚、悪くない。

アイドルグループとその卵たちみんなで歌う「七色のスターダストプロモーション」収録時の撮影で、メンバーたちの自然な表情がグループを越えた組み合わせで写っている。

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この写真は、左端からシャチの安藤ゆず、エビ中の星名美玲、ももクロの佐々木彩夏(あーりん)、たこやきレインボーの彩木咲良、エビ中の鈴木裕乃、同じく杏野なつ、といった組み合わせだ。スターダスト女性アイドルのピンク担当が全員集合(エビ中だけ学年カラー。個人カラーは鈴木裕乃は青、杏野なつは黄)、さらに全員サインが入っている。ピンクの集合写真は各グループ内でのザ・アイドルの集合写真だ。それぞれピンクと言ってもさまざまだが、つぼみの膨らむそこはかとない膨張感があるのは気のせいか。圧ともいう。このキャラだからピンクなのか、ピンクがこのキャラを作るのか。

この中で私立恵比寿中学の鈴木裕乃と杏野なつはこのフェスで卒業(エビ中的には「転校」)。シャチの安藤ゆずは2015年秋に体調不良のため活動休止、復帰しないまま翌2016年秋に卒業が発表された。たこやきレインボーの彩木咲良は、グループのメンバー全員が2021年5月に卒業し、たこやきレインボーは事実上解散した(一昨年秋のスタプラフェスで一時的に再結成)。現在は舞台で活動している。残っているのはももクロの佐々木彩夏(あーりん)とエビ中の星名美玲だけになった。

去っていった者がおり、この場で咲き続ける者がいる。正直あーりんなどはこのまま開花しっぱなしで最後まで行くのじゃないかという確信に近い気持ちもあるのだが、こんなことをあれこれ考えるのも華やかなピンクならではだろう。

このピンクメンバーサイン入り集合写真を持っていると、圧倒的な栄耀栄華気分と、時の移り変わりに対するもの思いという何やら藤原道長的な感覚に襲われて、それが実に良いのである。

 

 

 

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