池田誠 / ももクロ生写真(佐々木彩夏)4

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ソロコンサート

2015年に高城れに、そして2016年から本格的に、ももクロ各メンバーのソロコンサートが始まった。
あーりんはAYAKANATIONと称して2016年横浜アリーナ、2017年両国国技館でソロコンサートを開催し、両日とも公式生写真(サイン入りもあり)を販売した。
(2016年百田と玉井の「ももたまい婚」ライブでも写真販売があったという)

池田さんは言う。
「ほかに、雑誌ふろく、抽選プレゼント、イベント配布の写真があります。B.L.Tは直筆サイン入りは2012年まで。2011年9月頃から直筆サイン入りの裏面に認証シールが貼られるようになります」

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公式生写真の裏面には、文字が入っている。
当初はこの文字が1列に並んでいれば直筆サイン入り、2列であればノーマル(サイン無し)だと言われていた。

初版ではサインを入れる写真は1列のものにするよう区別していたらしいが、再版以降、1列でサイン無し、2列だけど本物の直筆サインが出てくるようになった。このサインなしの1列を使って、ニセモノを作る輩もいるらしい。
最近はすべて2列であるため、裏面では本物とニセモノの区別はつけにくい。


おもて

その裏面(サインなしで1列の例)

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何のサインにも付き物だが、ももクロの偽サインをつくって売る輩がいる。
偽物は、2013年~2014年に横行のピークを迎えたと池田さんは言う。
「昔はわかんないから手当たり次第にヤフオクで買ってたのです。ネットの画像だとやっぱり見分けにくいし」
ずいぶん授業料を払ったらしい。
「今じゃかなりわかるけどね。ニセモノも4つか5つの字体は把握してて、字を見ると、このグループあのグループってわかります」
「ははあ」
ここに至るまで、いったいどれほどの阿呆な憂き目を見たのやら。
ある時は送られてきた封筒を見た瞬間、ニセとわかったのだという。
「なんとまあ、サインと封筒のおもて書きの字が一緒」
「そんなモノをつかまされたのかえ」
「つかまされたのではありません。勉強のため自ら危険を冒してつかみに行ったのです」
池田さんは全力で否定するが、声が若干弱々しい。

 

偽サインについて数々の辛酸をなめてきた池田さんは、「あーりんのサインがまた不安定で」とぼやいた。
池田さんいわく、かなこやしおりんのサインはニセを出さぬ工夫も感じられるが、あーりんのものは振り幅甚大なのだという。

「ぼくは、あーりんのサインなら各時期のあらゆる字体を把握してるつもりですが、それでも自分で実際に当てたのでなかったら、ニセじゃねえかと言いたくなるようなものがあります」

池田さんによると、あーりんサインは「急いだバージョン」「丁寧バージョン」「普通バージョン」がはっきりあり、特に単独ライブのAYAKANATIONのサインは、ひとりでいっぱい書くため、急いでる感がおびただしいのだそうだ。
「そういうとき丁寧な書き方のが出てくるとかえって不安なの」
池田さんは心細い目をして「あとは形が変すぎるやつ。ほりゃ、これ」と1枚取り出した。
「これなんか、自引きでなかったらニセかと思っちゃう」
「へええ、全然わかりません」

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サインの形が変、というのは、書かれた時期の書体と照らし合わせてズレがあるということだ。
池田さんは、各時期のあーりんサインの変遷を描き分けられるという。
「他のメンバーは基本的にサインの形をほとんど変えないのです。しおりんが縦バージョンに一時期変えたくらい。で、年とともに流れるような手慣れたサインになってゆくんですが、あーりんはサイン自体が時期によってちょこちょこ違うのです」

うさぎの形や耳の形がほそくなったり、太ったり。
ニセモノ作成のヒントになりかねないので、あまり詳細な情報は控えるべきだろう。池田さんが熱弁をふるうかたわら、わたしはぱらぱらアルバムを見ていた。
「あ、この写真のあーりん、顔が妙にほそいぞ。ニセじゃないかい」
「きみ、何を言っているのかさっぱり意味がわかりません!」