キンキーズ・田中康隆 / カード類(カルビー他)⑨

仮面ライダーカードから遅れること約二年、1973年にカルビーは、野球カードを付けた「プロ野球スナック」を発売した。
ライダーカードのときの印刷のノウハウ、印刷所のネットワークが、そのままプロ野球カードに受け継がれた。

「だから両方やるお客さんも多いんですよ」と田中さんは言う。

プロ野球カードは、地方版が西日本の発行のため、西の比重の大きさが際立つ分野らしい。

キンキーズのホームページを再び引用しよう。

「昭和40年代のカルビー仮面ライダーカード、V3カード、プロ野球カードは番号、記号(プロ野球は年代)、コンディション、販売地域(九州、四国、中国山陰、近畿、東海地方、北海道で子供の頃から持っておられるワンオーナーものがベスト!カードの流れで査定額がUPします)が、査定のポイントとなります。カードの紙質、インクの色合い、コーティング等を調べております!!ぜひ、ご協力お願いいたします!」

仮面ライダーカードとプロ野球カード、両方やって見えてくるものがある。
特撮と野球というジャンルを越えて、それはおそらくカルビーというジャンルなのだ、と田中さんは言う。
文面のミスプリその他はもちろん、赤という色味ひとつ、隅っこについた黒い点ひとつ。色合い、紙質の共通、印刷のクセ、それらはこの時代にこういう印刷所の産物がこういうネットワークで流通していたという、まさしく「立体的」な情報をとどめている。
それを掘り起こしてゆくことを「考古学」と呼ぶお客さんもいる。