キンキーズ・田中康隆/ カード類(カルビー他)③

現在、紙ものマニアの聖地と言われるキンキーズは、最初はレコード店だったのだという。

田中さんはもともとレコード屋に勤めていて、2000年に中古レコードの店としてこのキンキーズを始めた。もちろん今でもレコードは店の主力商品のひとつである。
それが、カードやブロマイドが欲しくて、途中から広告を入れるようになった。

 

ちょうど第一次怪獣ブームにハマった世代だった。ウルトラマンやマグマ大使に入れ込んで、そこから仮面ライダーへも進んだ。特撮だけではない。その後カルビーが出したプロ野球カードなどにも夢中になった。
とにかくカードやブロマイド、紙モノが大好きで、だから自分自身がコレクターだった。梅田にある籠目舎で、棚にあるカード類をそれこそ総ざらいで買ったこともある。東京のえむぱい屋にも行った。午後2時頃行ったら閉まっていて、がっかりして帰ってきたりもした。たぶんさってさんはまだ寝ていたのだろう。

 

そんなわけで、当時中古レコード店キンキーズのオーナーは、自分のコレクションを増やしたくて「カードやブロマイドを売って下さい」という広告を出した。マニアにはよくある発想だった。そしてうきうきしながら、売りにくる客を待っていた。

 

広告の効果は大きかった、と言っていい。

 

客は殺到した。

 

そのすべてが、「売ってくれ」という客だった。