池田誠 / 冒険王 ⑪

「とにかくこの号には、無駄なページがひとつもないのです」

 

池田さんは熱弁をふるった。

 

「まず全体を見渡して「特写」というものが見あたらない。「特写」とは、制作側が宣伝のため撮影会にカメラマンを呼んで撮らせた写真のことで、「テレビマガジン」などはしばしばこういうのを使う。だがこの号のカラーグラビアは、すべてカメラマンが実際の撮影現場に出向いて撮ってきたものです。正直いって「冒険王」ほど、現場の空気を伝える写真をふんだんに使用したものはありません」

 

「次に図解特集。これがまたカラー15ページにわたる分量を誇り、見事なものです。グラビア写真と図解の強さ。それを徹底して突き詰めているのが、この号の凄みなのです」
「たとえばテレビマガジンは教育雑誌という顔を持ち、教育評論家の書いた「お母様に」なんてページが入ってたりするのですが、ここにはそんなぬるいものは入る余地がない。ただただ迫力ある現場の空気感と、視覚に訴える圧倒的な情報量があります」