池田誠 / 冒険王 ①

 

別冊「冒険王」1972年秋季号

 

池田さんが1971年以降の「冒険王」を集める上で、最後の一冊だったのが、この別冊1972年秋季号だった。

池田さんは語る。

「確か2000年か2001年、まんだらけのオークションにこの号が出されたんです。それまでそのオークションで、72年秋季号が出たのを見たことがなかった」

「それでどうされました?」とわたしは訊いた。

「とりあえず20万円つっこんだねえ」

「全然知りませんでした」

「そりゃ言いませんでしたから」
池田さんは、当たり前でしょ、という顔をした。

「なるほど。それで?」

「18万円で無事落札いたしました」
正確には18万100円。まんだらけオークションは、次点の客の入札額に100円足した金額が落札額となる。

若干はしょりたがっている気配なので、ここはひきとめて詳しく訊く。

このとき池田さんは、とことん行く気でいたのだった。どれほど探しても出てこなかった別冊「冒険王」1972年秋季号が、ついに現れたのだ。これを逃したら一生自分の手には入らないのではないか。池田さんはそれを恐れた。運命の神様に自分の覚悟を試されているように感じたのだった。

 

そりゃ言えないはずだ。
まあ、今さらびっくりしないけどね。