Mr.H/蒐集家⑨

お前は面白いよな。あっちやりこっちやり。しかも高いものしか買わねえじゃん。

Hさんのことを人はそう言う。

Hさんは、やるならそのジャンルの中で最高のモノが欲しい。だからいつもそこでの最高峰を狙った。

「でもやってるとわかる。ホントにすごいモノはなかなか出てこない。それに高い」

コレクションは或る程度まで行くと、じっと待たねばならない時期に入る。根っから行動派のHさんは待つということが苦手だった。そうしてる内、だんだん飽きてくる。だがそのときは次のビビビが来ていた。てっぺんをいくつか残しておいて、次のモノを買うため前のモノを手放した。

ビビッはいきなり来る。いきなり「いいな、いいな」が始まって、駄菓子屋の骸骨のキーホルダーなんかがいつのまにか80個ぐらい溜まっている。他の人のコレクションを見て、自分の知らなかった世界に憧れた。 

怪獣にもビビッ。Hさんは2期怪獣ブームの世代だが、第1期ブームの方が新鮮にうつった。ウルトラQ、ウルトラマン、ウルトラセブン(昭和41年~43年)。第1期の怪獣図鑑を見たりすると、ぞくぞくした。

古いノートにもビビッ。仮面ライダーカードは堤哲哉さんの同人誌を買って、番号の面白さにビビッときたが、諸事情あってこの分野は見送った。

雑誌「フィギュア王」の缶キャラコレクション(6号)を見て、その方面にも激しくビビッ。超合金の復刻「超合金魂」は一時期予約して買っていたが、これはだんだん飽きてきた。洋モノのスパイダーマン、バットマン。コーラ瓶などを集めていた時期もある。

(画像はまんだらけ・変や)