高橋さって / 聖闘士聖衣大系④

その日、さってさんとわたしは、倉庫の中をひっかきまわしていた。
ここもまたかつてのえむぱい屋を彷彿とさせる、地表に残ったいかれた楽園のひとつである。「じゃあひとつ、カッコいいところを撮っておきましょうか」とさってさんが言った。

 

確かに子供の玩具としてはパーツがおそろしくこまかい。
これは1個や2個なくす子供がざらだっただろう。
この「聖闘士聖衣大系」は、何かを組み立てるプラモデル感覚をフィギュアに持ち込んだ点でも画期的だったといわれている。

そういえば、プラモデル界の帝王、血祭大魔神が、かつて言っていた。
「プラモデルを組み立てるのが好き。そしてそれをばらすのが好き。もう一度組み立てられるように」

甲冑にもオブジェにも、二通りに組み立てられるセイントクロス。

さってさんも言う。
「なにせ超合金で、フィギュアで、合体ですからねえ。見た瞬間これはすごいと思いましたよ」

わかります、とわたしは思った。

組み立てられるし、ぴかぴか光ってるし。

わかります、さってさん。

ひとことだけ言っていいですか?

・・・まったく男ってェやつは。