たかはしちこ(アップルBOXクリエート)/ マンガ復刻・同人誌 ⑤

作家や遺族から喜んでもらった時もある。

うしおそうじ「どんぐり天狗」は、かつて作家に許可を求めて返事を保留されていたが、ファンの会社の出版トラブルの余波を受け、話が頓挫してしまった。十数年経って作家の死後、偶然うしお氏の息子さん、作曲家の鷺巣詩郎氏と面識を得ることができ、「おやじのを出してくれて嬉しい」と快諾された。
岡友彦「白虎仮面」も、息子さんから好意的に受けとめてもらえた嬉しい例だった。

 

 

 

次は何を復刻しよう、そう考えることは楽しい。
高橋さんが読者として考えているのは同世代の人たちだ。自分と同じ時代を共有した人たちから、懐かしかったですなどの反応が来ると嬉しいという。年金暮らしで、だんだんこういうものを買うことも少なくなってきている人たちが、高橋さんの復刻の主な予約者である。
これまで一度も同人誌をやめようとは思わなかった。待っていてくれる読者たちへの責任ということも頭にあった。この先やめようと思うのは、仲間に迷惑をかけ始めた時か、同世代の読者たちがリタイヤして売れ行き部数が50部を切ったときでしょうか、と高橋さんは言う。