今入重一 / 横山光輝作品 ⑥

あとになって今入さんは、子供時代の自分が何の気なしにノートに描いていた影丸のスケッチを発見してびっくりした。

 

自分は第6部から読み始めたのに、その自分が「かげまる」と記して、見たことないはずの第4部の絵を描いていた。総集編の写しではなく、話の前後を知らないゆえの勘違いが入っている。
伊賀者に化けて欺こうとする敵がおり、火傷をして醜い顔になった伊賀忍者がいる。自分は話の流れを知らなくて、その醜い顔の人をどうみても敵だと思っている。こっちが悪役だ、と思ってノートに描いている。そして伊賀者のふりをした敵のほうを「味方」と書いている。

おそらく桶川のおばさんちにいる時期に床屋さんで見たのだ、と今入さんは思う。床屋さんにあった雑誌を、前の部分がわからぬまま読み、ノートに描き写していた。すてきなマンガだと思ったのだろう。

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そういえばこんなこともあった。

テレビで影丸の人形劇を見た記憶があり、自分は影丸が好きだからそれを見たと思っていた。だが調べたら、その放映は自分がまだサンデーを買う前の桶川時代に始まっていた。第1部の記憶は鮮明だが第2部はあまり覚えていない。おじさんの家に移り環境が変わったので終わりのほうは見ていないのだ。

自分は以前から影丸に触れていた。
今入さんは思う。
「もしかしたら自分はずっと影丸が好きだったのかもしれない」

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