堤哲哉 / 仮面ライダーカード⑱

どうしてこれほどライダーカードに夢中になったのか。堤さんの本「仮面ライダーカード」(1993 日本文芸社)の序文には、その理由にふれた文章が見える。

 

< もちろん「仮面ライダー」という番組自体が持っていた魅力がひとつ・・そしてもうひとつ、それまでの子供向けの商品に見られなかった、通し番号によるコレクション性も忘れてはいけない。さらには、そのカードの持つ情報性・・・テレビ放映に先行する予告となったことが、子供時代のボクらにとっては大きな魅力だった>
<・・・集めていく楽しみは、何と言っても、通し番号をキチンと揃えること。ところがこれが難関・・というのも 番組の末期(ゲルショッカーとダブルライダーとの最後の攻防を描いた97~98話)の頃のカードになると、後番組にあたる「仮面ライダーV3」への移行期ということで、スナックも同調して準備を始めたため、発行枚数が少ないまま再販もされなかったのだ>

 

また、もうひとつの魅力として堤さんが挙げたのが、<同一番号異種カード(同じ番号にも関わらず、図版 構図 解説文などに変更が加えられているもの)と呼ばれているカード逹>の存在だった。

 

<ハマればハマるほど奥の深い世界へとボクらを誘い込んでいってくれてしまう>と堤さんは書いている。1~546の小さなカードたちには、番組の作り手や放映局や製菓会社、印刷所などのさまざまな立場が交錯して影をおとしていた。
そこには現実のテレビ放映とはまた別の、迷宮のような小世界が出現していた。