延藤直紀(CCP代表)/ フィギュア制作⑫

先にも書いたとおり、「CMC」は「もし超人が実在したら?」というコンセプトで作られる、CCPのキン肉マンシリーズである。

体型や体脂肪率なども計算する。得意技によって筋肉の付き方も考える。
そもそも現実にはあり得ないモノをあり得させる試み・・・異様さの顕現と、その肉体的かつ精神的な掘り下げという意味において、画期的な挑戦が続いている。

思うのだが、「実在させようとする」とはなんと恐ろしいことか。
それは常軌を逸しており、深くて、輝いている。
「実在」への深い執念、おもちゃの魔力の根源は、たぶんそういう所にあるのだろう。

そして洗練。

キン肉マンの世界である格闘技、とりわけプロレスというセンシティブなジャンルは、 現場の興奮と同時に、それとはまったく異なる熱をひそませている。
「文脈」を味わう情熱だ。
さまざまな技や名勝負を記憶し、俯瞰し、解釈し、文脈を組み合わせ、差異や約束事を面白がること。それは、その分野とそれを見る人々の成熟・洗練なしには成立しないが、わたしたちは今まさにおもちゃにおいても、そういう目をもつ人たちの時代に生きている。