延藤直紀(CCP代表)/ フィギュア制作⑧

そもそも小さな玩具メーカーのモノ作りは、さまざまな制約にさらされている。

まず当然ながら版権の制約。
たとえば延藤さんは仮面ライダーも好きだが、バンダイの絶対的な王国に踏み込むことはできない。人気のキャラを大手企業がタイアップでひき寄せるのとは訳が違う。
ウルトラマンも、最初は円谷から門前払いされた。版権がとれたのは全くの幸運だった。

キャラクターだけではない。
たとえば「可動」は売れる。正しい形より、売り上げだけなら、7ー3くらいの割合で、可動させたほうが売れると延藤さんは思う。だがその部分もまた大手に埋められて手を出せない。海洋堂もその壁に阻まれた。そこへの道は最初から封じられている。

延藤さんは、自分を奮い立たせるように言う。

「でも自分は無可動で感動した。
100年後、可動はどこまで残っているのか。
残っているのは無可動のほうじゃないか」

でももし可動が可能なら、と延藤さんはふと夢みるような口調になる。
「そのときは、自分の考えた関節、今までになかった関節を見てくれ、とかやっているだろう」